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かい~の!

 この冬、悩まされているのは背中の痒みだ。ジジイになると痒くなるものだが、尋常ではない。手が届かないので、30cmのものさしで掻いていたら、すっかり掻き壊してしまった。
 ヨメさんに見てもらうと、ひどいことになっているという。iPadで撮って見せようかと言うので、ことわる。人一倍心配性のくせに、現実を直視しないのがワタシのクズなところである。

 痒み止めの入った軟膏をいくら塗っても治らない。パソコンを打ってる時も、寝ている時も、辛抱たまらず痒い。
 ふとももの付け根も痒いので掻いていたら、ちょっとキモチもわるい10円玉大のカサブタみたいになった。背中もそうなっているという。

「皮膚病 画像」と入れてググると、そっくりなのが乾癬(かんせん)だった。免疫システムのバランスが崩れて起きるらしく、「乾癬は難病ですか?」という質問も目にした。
 こりゃ医者に行かなきゃだめだと観念した。

 ネットで探すと、歩いて30分のところに皮膚科専門医院があった。
 院長は東大医学部卒。オンラインの初診予約システムがよくできていて、めちゃめちゃ簡単だった。

 ビルの中にあるきれいな医院である。受付のおねえさんがたも感じがいい。待たされるだろうと思って、西村賢太の分厚い本を持参して読もうとしたら、先に待っていた人より早く呼び出された。予約していたからか。

 30代に見える若い医者だった。「どうされました?」と聞かれて、「乾癬だと思うんですけど」と言いながら、背中を見せる。もう1ヵ所、ふとももの十円玉も見せると、「あ、おんなじだ」と言った。
 振り返ると先生はもうそこにいなかった。少し離れた椅子で背中を向け、顕微鏡を見ていた。
 すぐ戻ってきて言った。「乾癬じゃないです。ふつうの湿疹です。塗り薬を出しますから、1週間経って治っていなかったら、また来てください」
 患者にも気づかれない早業で背中の組織を取って、顕微鏡で検査したらしい。
 感じの悪い先生ではないが、ただ、目を合わせてくれない。東大生にいそうなタイプである。そんなところも含めて、天才医師かもと思った。診察室滞在時間は4分もなかったと思う。

 ハラホロヒレハレである。
 いまぼくのまわりには深刻な病気で苦しんでいる人がけっこういるのに、湿疹で大騒ぎかよ、とも思うが、元気な者はその元気でなにごとかに貢献しないといけないのだと自戒する。

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コメント

近所の整形外科医は

なんでもかんでも加齢のせいにしてしまいます。それも癪に障りますね。
ワタクシも冬はカサカサ肌に悩まされますが、ボディーソープを保湿効果がある物だけで対処出来ているのですから、まだまだ軽症なんでしょうね。
御自愛下さい。

                 

早乙女梅子さん

トシなんだからもう走るなっていう医者もいやですね。
まだ走りたいから治療に来たんですけどって言い合いになったことがあります。

名医でしょう

一安心ですね

同じく背中と 球袋痒くて
メンソレータムと湿疹治療薬で
押さえています

優秀な先生で良かった
湿疹は皮膚の老化でしょうね


                

jh1h*kさん

皮膚の老化。たしかに。
赤瀬川源平曰く「老人力がついてきた」ということですね。

No title

年取ると皮膚が敏感(弱く)になりますよね?
私も同じ症状がよくでますが、自分ではアレルギーなんだろうと思っています。(何かに反応している!?)
対処法は、掻かない!保湿!ですね。
でも、掻いた時の快感には変えられない。(笑)

0系の「鼻」は、ひょっとして患部w

             

JINJINさん

心頭滅却しようとしても、ダメですね。


          

mさん

いえ、単なる「かんせん」つながりで。

ああ!そっち!
まあるいカサブタかと(笑)

いいクリームがあります

 私もだいぶ前に寒い地方のホテル宿泊時にかゆみが出て、最初は布団にダニでもいたかと思ったのですが、そうではなかったようです。

 私は少しでもかゆいとムヒGXを(割とたっぷり)つけて、かゆみから解放されています。それでいてベタベタしないんですね。合う合わないは個人差があるでしょうが、年をとったらクリーム、だと思います。

 加えて自身の背中に塗るための「セヌール4」という「(今風)孫の手」のような商品もあるようです。

           

Xantさん

ぼくは尿素の入った保湿&かゆみ止めのクリームを使っていましたが、患部を改善する効果はありませんでした。

病院で処方されたステロイド入りの外用薬を塗ったら、1日半で劇的によくなりました。

セヌール、笑えますね。

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SSさん

ありがとうございます。長いこと続けてきた甲斐があります。

管理人のみ閲覧のメールに返信すると、ぼくの操作が悪いのか、なぜかこのコメント欄に出てしまいます。

よろしければ、記事左下の拍手マークをポチり、拍手コメントに何かひとこと入れて頂くと、その返信はSSさんのメールソフトに届くと思います。

No title

孫の手を買いましょう!(笑)
僕の背中も昔からかいーの状態で掻きこわしては治るの繰り返しで人に見せたくない背中になっちゃってます。
掻きこわした時にウチもカミさんがiPadで写真を撮ろうとします。僕は撮ってもらって確認しますが、どこも同じ様な事してるんですね。
合わせ鏡なんて古い?(笑)
背中が痒いのは乾燥だと思ってたけど、僕も湿疹なのかも。。

          

ノリさん

医者からもらった塗り薬は、笑っちゃうほど効きますよ。

ステロイドは効く!

ステロイド系はすごく効きますね!
昔湿疹で「痒疹」と診断されたことがあり、どうしても治らなかったのですが、一番強いステロイド軟こうで何とか完治しました。
汗疱にもステロイド系は効きますよ。
いえ、ご参考までに。(笑)

下野さんより

若干若造ですが
最近同様のかゆみを感じます。

私は耳が痒いことが多いので
ムヒERを使ってます。
片方が痒くても両耳やっときます。
スーッとして気持ちよく
そこそこききます。
たぶんキンカンを綿棒で塗っても
同じような気がしますが。

ロックな記者

ステロイドは効きますね
1度使いました

https://www.youtube.com/watch?v=WkvfjmAWhaE

ロックな元朝日新聞記者
京大経済学部 人材豊富

シーナ&ロケッツ
生き方がかっこよい
天国で仲良くロックを奏でてください

             

JINJINさん

効きすぎるので、副作用もあるみたいですね。
皮が薄くなっちゃうとか。

No title

スマピカさん

耳が痒い? ぼくはもう耳が遠いです。

               

jh1h*kさん

シーナ&ロケッツ、カッコよかったです。
今は動画サイトがあるので、生きてても死んでても関係ないですよね。

No title

早めの受診で診断がついてよかったですね。
私の父は生前、湿疹と勘違いし乾癬の治療が遅れ長い間苦しんでおりました。私自身も最近帯状疱疹を発症、抗生剤を処方してもらいましたが、チクチクした痛みが長引いております。
ちょっと寒いと三本ローラーでお茶を濁したり、七十代を前に免疫機能と耐寒機能の衰えを自覚するこの冬です。

               

h.okaさん

3本ローラーを今でもやってる!? 尊敬のまなざし、ピッ!です。

バランスを崩して自転車から降りる時、伸びた足親指のツメがローラーのフレームの縁に乗り、そのまま全体重がかかってツメを剥がしたのが20年前。それで3本ローラーはあきらめました。素足でこいでた大バカ者ですが。

辛うじて残ったツメは紫色で、斜めに生えています。

指間

以前、コメントさせて頂いたMEGANE2乗りです。
自分は左右の指が被れて痒みがとまらず、かかりつけ医に何故か有名な大きな病院を紹介され行きましたが、担当した若いお医者さんはお薬出しときますねで終わり、一週間たっても治癒せずその後も埒があかないので。
試しに近所のクリニックに行くと、年配のお医者さんが指を見たとたん、『お箸変えた?』そー言えば変えてると思い。
お箸変えて、お薬塗ったらすぐ治るよって…(^_^;)
あっという間に治癒しました。
診察5秒もなかったです、原因と結果を想像できるお医者さんで良かったです…(^_^;)

私もそうです

時々拝見してますよ、かばたさんの名前はかれこれ40年程前からCGのころから存じておりました、かばたさんと熊倉さんの記事が好きでしたね、それはそうと寒くなると私も体中が痒くて痒くて引っ掻き壊します、寝ていて無意識のうちに掻いてしまうんですね、あと集中的に掻いた部分が化膿してカサブタができ治りそうになるとまた掻き、カサブタが硬くなりいつまでたってもすべすべにはならずドス黒い痕が残っています首の後ろ嫌ですね歳を取ると再生機能も退化するみたい、私も医者に行こう。

               

タッチ~さん

医者のよしあしは基本的に経験数(診た患者の数)なのでしょうね、と感じるエピソードですね。

患者が意識不明でも診断をつける救急医もスゴイと思いますが。

               

さかももさん

たしかに、トシ取るとなかなか治りませんね。
死に近づいているのだから当然ですけど。
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プロフィール

下野康史(かばた・やすし)

Author:下野康史(かばた・やすし)
「カーグラフィック」「NAVI」の編集部を経て、1988年からフリーの自動車ライター。

●主な著作
「峠狩り」(八重洲出版)
「ポルシェより、フェラーリより、ロードバイクが好き」(講談社文庫)
「21世紀自動車大事典」(二玄社)
「ロードバイク熱中生活」(ダイヤモンド社)
「イッキ乗り」(二玄社)
「図説 絶版自動車」(講談社α文庫)
「運転」(小学館)
「自動車熱狂時代」(東京書籍)
「今度は、この3ケタ国道を走ってみたい」(JTB出版)
「今朝、僕はクルマの夢を見た」(マガジンハウス)  
「乗んなきゃわかんない」(朝日新聞社)

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