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ジムニーで車道最高峠へ

 標高2365m。自家用車(車道)で行ける日本一高い峠が、山梨/長野県境の大弛(おおだるみ)峠である。
 最初に上ったのは12年前で、無鉄砲にも自転車だった。3年前は「峠狩り」取材のため、クルマで来た。いずれも舗装路の山梨県側からだ。
 今回は懸案だった北の長野県側から上がった。同じ林道だが、こっちは未舗装。初のダート峠狩りです。

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 麓は南佐久郡川上村。JR小海線野辺山駅のひとつ先、信濃川上駅を表敬訪問して、新しめの二宮金次郎に御挨拶。

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 川上牧丘林道はもちろん冬期通行止め。入口ゲートから大弛峠までは10.5km。

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 今回の峠ぐるまは1.6リッターのジムニー・シエラ。たまたまいたジープ・ラングラーとツーショット。
 ラングラーはカッコイイけど、大きくて重すぎる。日本の山を走るには、ジムニーが最高の保険でしょうね。
 シエラは生産台数が少ないので、いまでも軽のジムニーより“待たされる”らしい。

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 前半は見通しのいい、けっこう開放的な林道だが、後半になると日光いろは坂のようなつづら折りが現れて、いよいよそれらしくなる。

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 つづら折りが現れるということは、それだけ山の斜面が急峻になったということ。逆に言うと、斜度を距離で緩和するつづら折りだからこそ、勾配がこの程度で済むわけです。

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 終盤は落石で出来た石畳のような道になる。ボディが上下に揺すられる。標高2000mを超すと、雨も降ってきた。というか、雲に入る。
 林道前半は、ちょっと車高の高いSUVなら、オールシーズンタイヤの2WD車でも上がれるかなと思ったが、こうなると無理ですね。
 硬い石はふつうのMTBも苦手だから、自転車だと、タイヤの空気圧を落したファットバイクでなんとか、という感じか。来年以降の目標にしよう。

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 見るからに一触即発の落石地帯。林道走りは自己責任とはいえ、ことなかれ主義の日本で、よくこんな道を開放してくれているものである。長野県人の民度の高さゆえか。

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 車中3人、かつてない歓声をあげて峠に到着する。20分くらいして、次にダートを上がってきたのは、旧型シエラだった。

 大弛峠は登山の基地で、すぐ近くに山小屋もある。
 峠の駐車場は、来るたびに広くなっている。この平日もけっこうな台数がいたが、山梨側からのクルマが圧倒的に多い。車種を見ればわかります。
 かくして、これにて大弛峠両側完登。

決勝トーナメント、初戦敗退

 南アフリカ戦、まさかのノートライかよ……、なんて言っちゃいけないんですかね。

 古くは宿沢(しゅくざわ)の早稲田が強かったころから、にわかラグビーファン、いや、にわかウォッチャーです。

 しかし、すごいスポーツですね。走って相撲、走って相撲。の繰り返し。かと思えば、ときどき「説教」もある。これをやるのは審判で、これだけ激しい肉弾戦でも“紳士のスポーツ”と呼ばれるゆえんは、常に先生がコントロールしているからでしょうか。

 何回見ても、仕組みやルールがよくわかりません。
 前にゴールがあるのに、パスは後ろにしか出せない。だから、スローフォワード(前にパスすること)という反則があるのはわかるにしても、ボールを前に落とす(ノックオン)くらいはいいじゃない、悪気はないんだからさ、と思うんだけど、これを認めちゃうと、悪気で拡大解釈する者が現れるからダメ、ということなんでしょうか。
 にしても、実況アナが「ああ、ノックオン!」と叫んだあと、ボール落としただけかよ!と思うと、罰が重すぎない? といつも思います。
 ラグビー選手にとってのノックオンは、サッカーのハンドに近いのかな。

 スクラムやラインアウトの意味もよくわからない。ボール争奪のシステムなんだろうけど、あらかじめマイボールは決まっているわけですよね。
 にもかかわらず、投げ込まれたボールを2列縦隊で奪い合うラインアウトは、サッカーのフリースローみたいなものかなと考えると、たしかにサッカーでも相手のフリースローをすかさず奪うことはある。でもそれは稀だ。しかし南アフリカ戦では後半、何度も味方ラインアウトのボールを南アに奪われてしまった。あれがイタかった。

 それと、スクラムハーフが違うなあと思った。スクラムから出たボールを最初にさばく係。
 シンプルに球出し職人っぽく見えた日本のスクラムハーフと比べて、南アのSHは、上背こそないのだが、はるかに攻撃的で縦横無尽。しかもズル賢い。マルチタスクをこなす技と強さがあって、後半はトライも決めた。
 こういう彼我の差についても、実況でちゃんと解説してもらいたかった。感動感動だけじゃなく。

 でも、バスケットボールほどではないにせよ、世界との差が格段に離れていると思われていたラグビーが、ここまでの偉業を成し遂げた。不利にはぜったい有利もある。サッカーなど、ほかのスポーツに与える刺激が大きそうです。

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「暑いこと」で有名な埼玉県の熊谷は、ラグビーの町。

台風一週間

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 1週間前の台風19号で、日野橋が壊れてしまった。かつては国道20号(甲州街道)だった多摩川の橋だ。
 激増した水流に橋桁の下の砂が持っていかれて、沈降してしまったという。

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 パックリ穴が開いているわけではないようだが、発見した人はびっくりしたでしょうね。
 通行止めフェンスのところにいた警備のおにいさんは、復旧に少なくとも3年かかると聞かされたそうだ。大正時代に出来た橋をそんな悠長に直すと思えないから、架け替えになるのかも。

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 日野橋上流の河川敷に延びるサイクリングロードは、土砂で寸断されていた。
 このあたり、道の右側には背の高い葦が密生していた。昔、ランニング中にお腹が痛くなり、ちょうどこのへんで葦林に分け入って野グソをさせてもらったのだが、いまはとてもできない。
 でも、堤防の内側の河川敷というのは、あくまで“川の中”である。そこにある施設は、平時に一時利用させてもらっているだけなのだから、仕方ないか。そういえば、日本には「水に流す」という言葉がありますね。

 とはいうものの、多摩川に流れ込む秋川を遡ると、被害はもっと激しかった。

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(↑)これは昨年10月8日の秋川河川敷。この年も台風が来て、増水で遊歩道のまわりがこんなんなっちゃったと書いたのだが……。

 同じ場所のきのうがこれです(↓)。

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 全滅、という感じ。遊歩道の簡易舗装はぜんぶ剥がされて、跡形もない。このまま進むと、川にボチャン。台風19号の猛威、いかばかりだったか。

 ただ、日本には地震も噴火もあります。ここ何日か、首都圏限定の小さな地震が多発していることを忘れないでおきましょう。大きな台風(低気圧)は地殻にも影響を与える、という説もあるし。

川上犬に会った


 長野県のいちばん東(右)にある南佐久郡川上村には、川上犬(かわかみいぬ)という土着の犬がいる。絶滅の危機を乗り越えて、現在、何頭かを県内の動物園で見ることができる、というネット情報は知っていた。

 先月、driver誌「峠狩り」の取材で川上村を訪ねた。朝、地図と情報をもらいに役場へ行ったとき、ダメ元で「川上犬を飼っているお宅はないですか?」と聞いたら、なんとすぐ隣の森林組合に保存会の犬舎があって、頼めば見せてもらえるとのこと。聞いてみるもんですね。

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 柴犬より大きくて、脚が長い。体毛も少しモフモフしていて、色柄も複雑だ。日本犬にしてはソース顔というか、おしゃれというか、想像していたのとちょっと違った。

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 お年寄りから、若いのまで5~6頭いた。犬舎といっても、屋根はないので、触れる。
 このいちばん若い2頭はつがいだと思うが、オスメスの体格差が大きいのは川上犬の特徴だそうだ。
 かつては狩猟犬として活躍し、勇猛勇敢で、川上狼犬とも呼ばれたという。でも2頭はやたら人なつこくて、顔を近づけると、ずっとペロペロやる。ウチの柴犬なんか、他人に絶対そんなことはしなかった。

 館内に貼ってあった新聞記事によると、太平洋戦争中は、食糧難で軍部から撲殺令が出て、ひとつがいまで減ったが、保存会らの努力で現在は約400頭を数えるという。飼い主の話も出ていて、バスより足が速いので、「バス」という名前をつけたとか。

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 川上村はレタスで有名な野辺山高原を下りたところ。途中、清里に近い中村農場でおいしい地鶏料理が食べられます。

台風一過

 中心がすぐ東側を通ったのに、ウチのまわりで台風19号の被害は大きくなかった。心配していた風は、1カ月前の15号のほうが数倍恐ろしかった。
 でも、中心から遠く離れた長野県や北関東や東北地方では、大雨で大きな被害が出ている。今回は巨大な雲の内側より外側のほうが大変だったような感じだ。台風って、わかりませんね。

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 今朝9時、府中四谷橋から撮った多摩川。濁流の大河になっていた。
 1本上流の日野橋は、道路が一部陥没して、通行止めになった。増水した流れの水圧で、橋桁が動いたのだろうか。落橋の恐れもあるというから、当分、通れなさそうだ。

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 四谷橋から上流方向を振り返ると、支流の浅川(左)が流れ込む合流点(↑)。どっちも水は茶色い。このへんで東京湾羽田の河口から38km地点。

 ここから浅川を18km遡ると、こんなことになっていた(↓)。

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 いつもはこんなにのどかな堰なのに(↓)。今年6月撮影。

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 浅川沿いの遊歩道は、陣馬街道、和田峠、入山峠方面へ行くためのレギュラーコースなのだが、さらに進むと、なな、なんと道がなくなっていた。(↓)

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 川岸の土が幅数メートルえぐられていた。住民が鉄パイプと板でつくった通称“勝手橋”もなくなっていた。災害で下流に流れると危険なので、立ち木にワイヤの流れ止めをしてあったのに、その木ごと持っていかれてしまったのだろうか。
 浅川は自然護岸が多いからイイカンジなのだが、こういうことがあると、堤防はつくらざるを得ないでしょうね。
 タイフーン・ハギビスは、空前の雨台風だったわけです。

プロフィール

下野康史(かばた・やすし)

Author:下野康史(かばた・やすし)
「カーグラフィック」「NAVI」の編集部を経て、1988年からフリーの自動車ライター。

●主な著作
「ポルシェより、フェラーリより、ロードバイクが好き」(講談社文庫)
「21世紀自動車大事典」(二玄社)
「ロードバイク熱中生活」(ダイヤモンド社)
「イッキ乗り」(二玄社)
「図説 絶版自動車」(講談社α文庫)
「運転」(小学館)
「自動車熱狂時代」(東京書籍)
「今度は、この3ケタ国道を走ってみたい」(JTB出版)
「今朝、僕はクルマの夢を見た」(マガジンハウス)  
「乗んなきゃわかんない」(朝日新聞社)

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